ご献本 2012春(その2)
ご恵送いただいた新著、その2。感謝。
ともに教科書で、一方はかなり専門科目用であり、もう一方は思い切った入門用。
どちらも、教科書として使いこなすには、それぞれ違う力量が、教員には求められそう。
▼青木幸弘・新倉貴士・佐々木壮太郞・松下光司『消費者行動論:マーケティングとブランド構築への応用』有斐閣アルマ
▼黒岩健一郎・水越康介『マーケティングをつかむ』有斐閣
ご恵送いただいた新著、その2。感謝。
ともに教科書で、一方はかなり専門科目用であり、もう一方は思い切った入門用。
どちらも、教科書として使いこなすには、それぞれ違う力量が、教員には求められそう。
▼青木幸弘・新倉貴士・佐々木壮太郞・松下光司『消費者行動論:マーケティングとブランド構築への応用』有斐閣アルマ
▼黒岩健一郎・水越康介『マーケティングをつかむ』有斐閣
新著ラッシュの2012春、ご恵送いただいた本です。
まだ読んでいませんが、ささやかな感謝の印としてご紹介。
▼谷地弘安『「コト発想」からの価値づくり〜技術者のマーケティング思考〜』千倉書房
▼栗木契・水越康介・吉田満梨『マーケティング・リフレーミング:視点が変わると価値が生まれる』有斐閣
▼栗木契『マーケティング・コンセプトを問い直す:状況の思考による顧客志向』有斐閣
▼奥瀬喜之『経済・経営・商学のための実践データ分析:アンケート・購買履歴データをいかす』講談社
いよいよ4/14に新東名高速道路が、御殿場ー三ヶ日間で開通するのに当たり、
NEXCO中日本のご案内で、一足先に浜松SAの内覧会を視察させていただいた。
ほぼ飽和状態に近いと言われる現在の東名高速道路を補完する新東名は、
総事業費が4兆円を超え、今回の開通区間でも2兆円超を費やした巨大プロジェクト。
東日本の陸路での輸送・物流の大動脈という社会的役割も担う新東名は、
沿岸近くを通る現在の東名高速が、台風、地震、津波などの影響で寸断された際、
それを代替する役割も担うことが期待されるという。
NEXCO中日本の広報動画には、新東名のさまざまな特徴や新しい取り組みが紹介されている。
新東名にあるNEOPASAという名称のサービスエリアには、大型車などのプロ・ドライバー用の食堂やシャワー、マッサージ施設などが併設されている通り、
高速道路には大きく、一般車両のドライバーと、大型のプロドライバーという二つのセグメントがいる。
新東名は、開通後しばらくは一般車が多くなるだろうが、トラックなどの大型車両が通行することで、一般車との「棲み分け」も期待されているという。
確かに現在の東名は、追い越し車線を悠然と走るトラックが後続車両を堰き止めている光景を
よく見かける。
きっとお互い様なのだろうが、ドライバーとしてはイライラが少しは変わるかもしれない。
山や丘を切り拓いて通されただけあって、橋や高架などの構造物が大部分を占めるのが新東名の特徴であり
その分、高低差が少なく、カーブが緩やか、長い所では5㎞も伸びる直線道路もある。
自分で運転したわけではないのでわからないが、前方の見通しが良く、きっと走りやすいだろうなというのが実感。
また、ほとんどのドライバーにとっては、言われなければ気がつかないことかもしれないが、
走りやすさの追求は、道路だけではなく、案内表示板や、トンネル照明の明るさや角度など至る所に工夫が凝らされることによっても体現されている。
一方、3車線仕様で建設された道路が、不自然に2車線になっているところは、道路行政をめぐる政治的・社会的な問題を象徴するところでもある。
SA・PAを単なる休憩所としてではなく、高速道路の出入り口にもなるスマートインター、
高速道路を利用しなくてもSAを利用できるぷらっとパークのようなサービスの設計は、
利用者の利便性を高めるだけでなく、高速道路のサービスやアメニティの今後をうらなうもの。
浜松SAは、楽器の街を象徴したピアノ型の建物に、鍵盤がついている。
上下線ではコンセプトが違うつくりとなっている。
使用状況がランプで表示されるトイレ。入口では一覧表示されていてすぐにトイレの混雑状況がわかる。
飲食店や売店、ベビーコーナー、ドッグラン、給電スタンド、ホテルや入浴施設、そして綺麗な化粧室・トイレ、コンシェルジュなどは一目瞭然で分かりやすいサービス要素だろう。
ETC普及率が90%を超えたことから、料金所の無人化が図られたことも、サービスと経営の両面で特徴的なことの一つ。
「道を通じて感動を、人へ、世界へ」をスローガンに掲げるNEXCO中日本、
言いっぱなしの理念としてではなく、感動指数というかたちでユーザー評価のトラッキングをすでに始めている。長い道のりである。
今回開通の終点である三ヶ日JCTへ伸びる浜松いざなぎJCTからの4㎞の迂回路は、
低位置のLED照明で照らされている。その一帯に棲息する蛍を保護するためだという。
鹿が乗り越えてこないように防御ネットを高くしたり、ゴルフボールが入ってこないように屋根をかけたり、
災害時の物資供給基地用の広場を設けたり、近隣家屋や農家への日照障害がないように東名の防音壁を設けたり、
説明されなければ知ることのない工夫、説明を受けても素人では理解しきれない土木建築系の最新技術など、何気なく通っている高速道路にはさまざまな工夫が凝らされている。
2012/4/23 三菱総合研究所 第7回mif(生活者市場予測システム)セミナーで講演予定。
テーマは「価値共創のマーケティング革新」です。
企業と顧客の価値共創には、川上段階における製品開発プロセスへのユーザー参加と
川下段階におけるユーザーの使用プロセスへの企業の関与という方式がありますが、
ここでは主に後者にフォーカスを当てて、顧客サイドの心理や行動をいかに捉えるか、
その視座を提示したうえで、価値共創をめぐるマーケティングの課題や可能性を考えます。
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以下、セミナー案内ページを引用。
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第7回mifセミナーでは、最初に青山学院大学 経営学部 小野譲司教授から「価値共創へのマーケティング革新」をご講演いただきます。企業と顧客の価値共創(Value Co-creation)が経営・マーケティングの挑戦課題として、あらためて注目されています。ユーザー参加型の製品開発プロセスからユーザーの生活行動のセンシングに基づいた価値共創に至るまで、さまざまな事例をみながら、おもにユーザーサイドの心理・行動から、価値共創をめぐるマーケティング革新について考える視座についてご講演いただきます。
次に株式会社コロプラ 取締役CSO(戦略担当役員) 長谷部潤様から「位置ゲーム「コロプラ」がつかむユーザの心」をご講演いただきます。GPS活用の位置ゲーム「コロプラ」の会員数が250万人を突破。百貨店への送客も4万人を超えるなどリアル連携も積極的です。何がユーザに受けているのか、なぜユーザはリアルへと足を運んでくれるのか、などを解説していただきます。
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https://mif.mri.co.jp/seminars/10/attend
コールセンター/CRMの専門誌『コンピュータテレフォニー』(2012年4月号)の特集、
「CS優良企業に聞く顧客満足を高めた施策と成果」の座談会記事が掲載されました。
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「J.D.パワーやJCSI(日本版顧客満足度指数)などの顧客満足度評価において高い評価を受け、
さらに経営面でも安定的な成長を続けている3社ーーーリクルートCAPカンパニー、ファンケル、
チューリッヒ保険に、具体的な施策と品質に対する考え方などを語ってもらった」(当誌リード記事より)
小野は司会です。
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2012年1,2月に掲載していただいたサービスマーケティング関連の雑誌記事です。
●「サービス革新と市場の創造」『商工ジャーナル』(商工中金経済研究所)2012January, pp.26-29.
中小規模のサービス企業が取り組むべき市場戦略をお題としていただいた論考です。
伝統的なビジネスからサービス革新によって市場を切り拓いた代表的なケースを振り返り、サービス企業の成長戦略について、市場ポジションのあり方、そして成長エンジンとしての従業員資産と顧客資産、“バミューダトライアングル”と呼ばれる成長のジレンマについて言及しています。
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●「業種横断型顧客満足度に見るサービス産業の国際協力の高め方」『人材教育』(日本能率協会)マネジメントセンター)2012(January), Vol.24, No.1, pp.38-41.
グローバル時代における人材開発をテーマにした特集の中で、サービスの生産性についてのインタビューをまとめていただいた記事です。
国際比較で見た際の日本のサービス産業の生産性、とくに労働生産性の低さについては、米国との対比から数多くの指摘がされています。その低生産性の実態をどう読み解くかについての見解を述べています。
くわえて、JCSI(日本版顧客満足度指数)を通してサービスの生産性についてどう考え、取り組むべきかについてコメントさせていただいています。
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●「価値共創時代の顧客戦略」『AD Studies アド・スタディーズ』(吉田秀雄記念事業財団)2012, Vol.39(Winter), pp.29-35.
“変わる消費者行動研究ー新しい視座を求めてー”という特集の一つとして寄稿させていただきました。
とくに、価値共創(Value Co-creation)をキーワードにして、製品・サービスの使用価値(value in use)が創造されるプロセスを、消費者行動研究のなかでどう捉えられるかを、主としてこのテーマの研究を主導しているサービスマーケティング研究の研究知見をふまえながら展望しています。
膨大な研究成果がすでに蓄積されているサービスマーケティング研究を、サービスエンカウンター研究とサービスリレーションシップ研究に大別すると、前者では、サービスプロセスの中での感情をともなった顧客経験が、後者では従来のロイヤルティ概念よりも広いエンゲージメント行動といった概念を含んだフレームワークが、価値共創を捉えるうえで求められるというのが、この小論の主張です。
なお、この論稿は、後日、ウェブ上でも閲覧できるそうです。
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中はお世話になり、ありがとうございました。
2012年が皆様にとって素晴らしい年となりますよう、お祈り申し上げます。
所属先の移籍にともない、後片付けとセットアップに追われた一年でしたが、
おかげさまで、ひとまず腰を押しつけて研究する態勢になりました。
●昨年、学会報告した内容を論文化して投稿準備中。
・「顧客感動(Customer Delight)の研究」(2010/5/29日本商業学会全国大会@熊本)
・「サービスマーケティング研究のクロスボーダー」(2011/12/17日本商業学会全国研究報告会@青学)
前者は、顧客経験の強い感情(emotion)に関する研究。
ディライトはもともと満足研究から派生したものですが、それに留まらず、
顧客の購買前・経験・購買後のプロセス全体での役割とその戦略的示唆に注目しています。
後者は、サービスマーケティング研究の包括的レビュー(主として2000年以降)をふまえた
研究課題と展望を示すものです。
特殊研究と一般化、学際的研究、産学官、異文化比較といったボーダーをまたぎながら進化する
サービスマーケティング研究をいったん整理しています。
ちなみに、研究室の引っ越しに伴い一旦はPDF化していた既読論文も含め、
ほとんどの論文をプリントアウトしたところ、トナーをまるまる2本消費しました。
質量両面で、サービスマーケティング研究が展開していることがうかがい知ることができます。
●JCSI(日本版顧客満足度指数)関連では、
この取り組みじたいを海外に紹介することも視野に入れて共著書への原稿を準備中。
・Foundations in Japanese Customer Satisfaction Index(仮題)
●共同研究で進めている「価値共創(value co-creation)」の研究プロジェクトは、
理論的検討をつめながら、フィールドスタディも含めた実証研究を行い、
6月のFrontiers in Service Conferenceや5月の日本商業学会全国大会などで報告予定です。
加えて、単著の研究書『顧客戦略の論理』も、鋭意進めております。
懸案の共著書も何冊かありますが、あわせて努力したいと思います。
●2012年度、大学・大学院での担当講義は次の通りです。
・マーケティング論(青山学院/相模原・青山)
・サービスマーケティング(青山学院/青山)
・経営演習(青山学院/青山)
・サービスマーケティング特論(青山学院・院)
・サービスマネジメント(早稲田大学・ビジネススクール)
・サービス科学基礎論(東工大・院/リレー講義分担)
本年もなにとぞ、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
小野譲司